マルセイユ石鹸の実情

2018年04月13日(金)カルチャー 

私たち消費者が、次第に商品に対して、自然であり、真正であり追跡可能性を求めるようになったため、そのトレンドに乗ったかのように、世界中でマルセイユ石鹸が人気を高めています。

 

マルセイユ石鹸の実情

有名な宰相コルベールの勅令で、1688年以来マルセイユ石鹸というのは、オリーブオイル、スペインのナトリウム、あるいはトリウムそして灰のみを使い、いかなる動物性の油脂も含んではならないということになっています。

 

最近のようにシャンプーや石鹸が実に多様な香料を含んでいるのに慣れきってしまった私たちは、ともするとマルセイユ石鹸のようにほとんど香りもしないし泡もたたないというものに、最初は戸惑う方も多いのかもしれません。

 

フランスのマルセイユには、何軒かマルセイユ石鹸を作っている会社があります。それぞれがうちのマルセイユ石鹸こそ本物であると主張して、ほとんどの会社が自分たちの「マルセイユ石鹸博物館」を作っています。

先月も新しいマルセイユ石鹸博物館ができていました。

 

こんな状態ですから業界がなかなかまとまらず、結局呼称や原産地証明に関する規制ができなくなっているんですね。

そこに入り込んでいるのが中国製の「マルセイユ石鹸」等です。幸か不幸か今のところ原産地証明などがきちんと整備されていませんから、中国製の「マルセイユ石鹸」がかなり出回っているといわれていますね。

 

現在市販されているマルセイユ石鹸のほとんどは、100%オリーブオイルというものはありません。たいていはココヤシなどの植物性油脂を混ぜています。

そればかりではなくて、オリーブオイルは高価ですから、一番搾りのオリーブオイルを使っているところは皆無に近く(ついでながら、一番搾りは食用油として販売されます。)オリーブオイルの搾りかすからとったオリーブオイルを使います。

そのうえプロバンス産のオリーブを使うこともまれで、多くは北アフリカや東ヨーロッパから来たものです。

 

まあそれでもオリーブオイルを使っているところは評価されるべきかもしれません。スーパーなどで売られている石鹸や化粧品の類には化学原料がふんだんに使われていますから。

 

先月できたマルセイユ石鹸の博物館(Musée du Savon de Marseille)はマルセイユ石鹸の歴史から作り方が楽しくわかるようにできていて、そのうえアトリエでは自分で作ってみることもできます。

マルセイユを経由なさるときにはぜひ訪ねてみられるとよいと思います。

 

MuSaMa (Musée du Savon de Marseille)

1, rue Henri Fiocca 13001 Marseille

入場料:12ユーロ

 

テーマ:マルセイユ石鹸、実情、原産地証明