ブランド化する"フランス"

2018年06月18日(月)カルチャー 

フランスの各地域名や公共物がブランド化する中、先日5月31日にエリゼ宮のロゴマークが商品化されました。最新情報をお伝えします。

 

シャンゼリゼ通り

フランスのシャンソン歌手ジョー・ダッサンが「Il y a tout ce que vous voulez aux Champs-Elysées シャンゼリゼには君の望むものはすべてある」とうたっていますが、シャンゼリゼは大通りの名前として世界で一番有名といえるかもしれません。

 

だいぶ以前に身代金目的で誘拐された悲劇の人にアンパン男爵という人がいます。彼は、誘拐犯が身代金要求するものの家族が支払いを渋り交渉している中、指を切られるなどして家族や親戚の態度から人間関係に失望し、人質として解放されてからは家族とは距離を置き、自分で起業をした人物です。その時に、彼が事務所を構えたのがシャンゼリゼ通りでした。彼は「車は小型のルノーで十分だ。でも事務所は世界の人にすぐわかるシャンゼリゼがいいんだ」といっていました。

 

シャンゼリゼ通りは不思議なところで高級ブランドのシャネルやカルチエもあれば、日用ブランドといえるCelio, H & M などが共存しているところでもあります。

シャンゼリゼは一日30万人の人通りがあり、シャンゼリゼは威光とポピュラーなところが共存していて、週末などは郊外からくる庶民がマクドナルドを食べながらフランスの誇る世界のシャンゼリゼを楽しんでいる姿も良く見られます。

 

フランスで何か出来事があれば、やはりシャンゼリゼで行進やパレードが行われます。

第二次大戦でドイツに占領された時にはドイツ軍がシャンゼリゼを行進しました(これはフランス人にとって愉快ならざる出来事ですが)。

1968年の学生運動が発端で窮地に陥った時にドゴール派が行進したのもシャンゼリゼでした。

1998年のワールドカップでフランスが優勝した時もシャンゼリゼで行進がありました。

先日フランスの人気歌手ジョニー・アリデーがなくなった時の葬儀の行進もシャンゼリゼでした。

とにかく世界一良く知られていて、フランス人の心の底深くに根付いているのがシャンゼリゼです。

 

シャンゼリゼがこうしたシンボルになっていったのは、自然の成り行きではありません。

1916年にできたシャンゼリゼ連盟が宣伝会社 Arboresense に依頼してロゴマークを作ってシャンゼリゼをはっきりと価値のあるものにするという試みを始めました。

 

ブランド化する"フランス"

こうした単純に有名であるということに終わらず、その価値を価値化するという試みはパリ市の各所で見られます。 いくつか挙げてみましょう。

- Nuits folles à Montmartre (モンマルトルの狂おしい夜)

- Balade Poétique à Saint Germain (サンジェルマンの詩的な散策)

- Tendre rencontre au Pont des Arts (芸術橋での優しい出会い)

 

こうした商標やロゴマークをパリ市から譲り受けた商品が現在約270点あります。

 

*総合マネジメント事務所エスパスミューズでは、フランス風の商標やロゴマーク、ブティック名、ブランド名、店名等、皆様にぴったりのコンセプトをご提案いたします。ご希望の方は、こちらからお気軽にご連絡ください。

 

エリゼ宮がブランド化へ

こうした動きの最新版ともいえるのが、先日5月31日に発表されたエリゼ宮のロゴマークの商品化でしょう。

国のシンボルともいえる大統領官邸を商品化するというのもどうかな、という気がする人も多いのではないでしょうか?

 

日本で総理大臣官邸のロゴマークを商品化するといっても、あまり乗ってくる人はいないのかもしれませんが、どうなんでしょう? まあハーバード大学などもロゴマークの商品化をしていますから、そうそう問題にすることでもないのかもしれません。

 

ここで少しニュアンスが違うことをご説明しますと、パリ市の各所のロゴマークの商品化にせよハーバード大学にせよ、商品化の権利を委譲しているのですが、今度の大統領官邸の場合には、大統領官邸が直接関与してゆくことです。

こうして有名な場所などが商品化ということをはっきりとするのには、単に価値化をするということばかりではなく、そうすることによって許可なく無断で名前やロゴを使われるということを防ぐという意味もあります。

 

 

テーマ:フランス、ブランド、シャンゼリゼ、エリゼ宮



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