フランスにおけるフェアトレードの広がり

2018年06月08日(金)カルチャー 

ここ数年来、フランスではフェアトレードでかつBIO ビオなものに対しての消費がはっきりとした傾向として出てきています。

 

最初に、フェアトレードとは何かということをもう一度考えてみましょう。

 

フェアトレードとは?

発展途上国を援助するのがフェアトレードだと考えている人もいるかもしれませんが、フェアトレードは何も発展途上国対先進国、先進国が発展途上国の製品を援助するという構図ばかりではありません。

基本は、「生産費以上で品物を買う」ということです。

ですから、フランスや日本の農業畜産業者から、彼らの生産費以上で牛乳を買うこともフェアトレードなのです。

フェアトレードで物を買う人は、発展のためのプレミアムを付けるということですね。それにより農業畜産業者が自由に自分たちの将来に投資をしてより大きな自立性を持てるようになります。そして生産の条件が仕事における人権の基本を守っているということです。したがってもちろん幼い子供の労働などがあってはフェアトレードとは言えません。

BIO ビオもこうした意味では、環境と健康を目指しています。微妙な違いがあるのですが、フェアトレードの多くはBIOのラベルを獲得していることが多いようです。

 

このフェアトレードかつBIO製品に対するフランスの消費者心理が昔と今では変化してきました。統計も含めてご紹介します。

 

広がるフェアトレードへの関心

79%のフランス人がスーパーなどの売り場にもっとフェアトレードの製品を置くべきだと考えているという統計が出ています。

そればかりではなく、学校の給食や企業の社員食堂、あるいは町のレストランももっとフェアトレードの製品を消費者に提供するべきであるというのです。

 

別の観点から統計を見ると、フランス人がものを買う場合に、値段を気にする人が88%、どこで生産されたかを気にする人が75%(2017年にはこの数値が62%でした。)、製造の状況を気にする人が62%(この数値は2017年では43%でした。)、製造が環境に与える影響を気にする人が62%、誰が製造しているかを気にする人が54%(この数値は2017年では35%)、生産者への見返りを気にする人が36%(この数値は2017年では26%でした。)というう結果になっています。

フランス人の87%が官庁の購買もフェアトレードのものをもっと取り入れるべきだと考えています。86%の人は学校の給食ももっとフェアトレードのものを取り入れるべきだと考え、82%が政府はフェアトレードな農業をしている農業生産者を援助するべきだと考えています。 81%のフランス人が学校の教育の中にももっとフェアトレードに関する教育を組み込むべきだと考えています。

 

こうしてフェアトレードということを気にしている人の数がぐんぐんと増えているのです。

これが単なる一過性の流行なのか、消費者の姿勢が根本的に変わりつつあるのか、現段階でははっきりとしたことは言えないようですが、何かが動き始めていることは確かです。

それが証拠に、フランス国内ではフェアトレードのラベルのついている製品が2017年には5億6100万ユーロ売れています。

 

この流れを受け、スーパーマーケットもフェアトレードに本腰を入れ始め、大手のスーパーである Monoprix も今年の2月から100%フェアトレードでBIOのバナナの販売を決めています。

政府も本腰を入れ始め、健康、環境、プロキシ、権利の尊敬、適正な報酬、こうしたことが守られているかということを気にし始めています。

 消費者自身が、自分の子供の誕生日に買ってあげるおいしいお菓子の背後には小さな子供の労働があるかもしれないということを認識し始めたのです。

 

 

テーマ:フランス、フェアトレード、消費者心理、変化

 

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