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フランス・バカロレアの哲学問題2017

2017年06月19(月)


日本の子供たちと同じく、フランスの子供たちにとっても、バカロレアはその後の進路を決めてしまいかねない重要な試験です。

 

 

バカロレアは革命後の1808年から始まっていますから、200年以上の歴史を持っています。

 

 

今年の受験者の最年少は13歳、最高齢は74歳というので話題になっています。

 

今までで、最年少記録は、1989年の13歳の子供たちです。最高齢は、2015年の93歳でした。

 

 

こういう自由性がフランスの面白いところですね。

人が何を思うかとか常識以前に、自分がこうしたいというものが大切なのでしょうね。

 

 

今年の最年少の13歳の少女はフランスの海外県グアドループに母親と一緒に住んでいます。

 

母親がほとんどの教育をして、(彼女は先生であり、また心理療法士でもあります)この少女の教育をすませたようです。

 

 

フランスの場合には義務教育というのはありますが、これはフランス共和国のすべての子供が、公立学校、私立学校、あるいは家庭で教育を受ければ良いというもので、国の決めた学校へ行く義務はないのです。

 

ただし家庭で教育をする場合には、きちんと子供に教育がなされているかのコントロールがあります。

 

 

この少女もまだ13歳ですが、普通の子供が16歳までに得る資格はすべて取ってしまっているということです。

 

彼女曰く、「バカロレアの哲学の試験なんて簡単よ。」

 

さてこの天才少女にとって簡単なバカロレアの哲学の試験はこんなものです。

 

*バカロレア科学部門(S)

(1) 自分の権利を守ること、それは自分の利益を守ることか?

(2) 自分の身についたカルチュア―から人は自由になれるか?

(3) ミッシェル・フーコーの『思考集成』の抜粋を説明すること。

 

*バカロレア文学部門(L)

(1)知るためには観察するだけで十分か?

(2)自分がする権利のあることは、すべて正しいことか?

(3)ジャン・ジャック・ルソー『人間不平等起源論』の抜粋の説明をすること。

 

 *バカロレア経済と社会部門(ES)

(1)理性というものはすべてのことを説明できるか?

(2)芸術作品は必然的に美しいといえるか?

(3)トマス・ホッブスの『リバイアサン』の抜粋の説明をすること。

 

 

今年も例年に漏れず、バカロレアのテーマは、覚えていることや知っていることを暗唱したがごとくにこたえるのではなくて、考えさせるという、バカロレアの精神にのっとった興味深いものが多いですね。

 

 

さて、では最後に皆さんに、バカロレア並みのテーマを!

 

次の有名人は皆バカロレアを持っていません。それどころか、実にひどい学校時代を送っています。

 

私の提出するテーマは、「自分の人生を自分の意味で成功するには、学歴は必要か?」

 

*アラン・ドロン   彼は自分の行っていた学校を、6度も追放されています。義理の父親のやっていた肉屋を受け継ぐべく始めた豚肉加工業のCAPも結局取らずに、17歳で海軍に入ります。インドシナ戦争に参加してフランスへ戻り、あれやこれやの小さな仕事をやりつつ生きているうちに、ジャン・クロード・ブリアリーに認められて映画の世界に入り、その後は皆さんご存知の通りです。

 

*ジェラール・デパルデュー    

貧しい家庭に生まれた彼は、学校へほとんど行かずに路上で子供時代を過ごしたといえる人ですね。13歳までは学校に登録していました。その後はあちこちで小さな犯罪を犯し、売春婦のボディガードをしたり印刷工の見習いをしたりします。そしてパリで演劇の訓練を受け1974年には彼の映画が大評判となり俳優の道を歩み始めます。

 

バカロレアを持たない人はこのほかにも数多くいます。ファブリス・ルッチーニ、バネッサ・パラディ、ジャメル・デブーズ等々。

 

こうした問題に、感情論ではなく、論理的に答えていくことができれば、あなたもバカロレアに合格です!

 

 

 

 

 

テーマ: バカロレア哲学問題、2017年