グアテマラと星の王子様|文化|クリエイティブ・アイディアノート―クリエイティブに関わるすべての人のためのアイディア帳

グアテマラと星の王子様

2018年02月24日(土)カルチャー 

『星の王子様』の著者サン=テグジュペリが郵便飛行機のパイロットであったことは良く知られていますね。 彼が1938年に飛行機事故で静養を余儀なくされた時に逗留したのが、このグアテマラの火山口からできた美しいアティトランの湖のほとりです。

 

 

アティトラン湖の公害問題

一説にはここで静養する間に、この火山に囲まれた美しい湖の風景にインスピレーションを得て、サン=テグジュペリは『星の王子様』を創作したともいわれています。

 

グアテマラにとっても観光名所として有名なこのアティトランの湖なのですが、最近公害のためにどんどんと劣化しているので問題になっています。

 

アティトランの湖は表面積125平方キロ、場所によっては深さ320メートルの湖です。この湖は、内陸盆地にある流入排水でできた湖ですから、滝や小川がありません。そのため、近辺に住む人々や農業畜産のための化学薬品などの排水がたまる一方なのです。15の村の生活公害の元を消化しきれずにいます。そのうえ旅行者の捨てるペットボトルやお菓子の袋あるいはアイスクリームの包み紙などでどんどん公害がひどくなっています。

 

水質の悪化により、カニや魚などがどんどんて減っているのです。 公害物質や肥料などが湖に流れ込み富栄養化がおこり、水中の酸素が減り水生動物が生息しにくくなっています。藍藻や藻がどんどんと繁殖して湖のエコシステムを変化させています。

 

現在湖の近隣には13の水処理施設がありますが、それだけではこの公害を処理するには十分ではありません。市役所は近隣の村に住んでいる人々の自覚を促す運動に力を入れています。そして将来はこうした公害を起こしている廃棄物の再利用でエネルギーを起こす施設の建造を計画しています。

 

この湖には強い風が吹き、地元の神話では愛する人の帰りを待ってため息をついている王女様のため息だといわれています。しかし今では湖そのものが公害のため息をついているのかもしれませんね。

地球上の雄大な自然は人類の文化・創造を作り続けてきたものです。

『星の王子様』の中で、星の王子様は主人公が描いてくれた羊の食べる草の量を心配したり、バオバブの木の芽を食べてくれるか確認します。日の出を待ち望んだり、羊にリードをつけるのは変なアイディアだと言ったりします。すべては地球と星の王子様の惑星の大きさが違うことが原因で、星の王子様の惑星がどれだけ小さいかをわたしたちに知らせてくれると同時に、地球に住むわたしたちにとっての当たり前が当たり前ではないことを教えてくれます。『星の王子様』のインスピレーションの元になったアティトラン湖を大きな地球の一部と考えずに星の王子様の惑星だと考えたら、今のアティトラン湖は相当無理していることももっとイメージしやすいかもしれませんね。

豊かで魅力的な文化を維持・創造し続けるためにも、環境破壊に取り組む必要があります。

 

テーマ:グアテマラ、星の王子様、公害問題

 




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