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ルイ・ヴィトン財団-芸術・文化の特別な場所へ

2017年05月12日(金) 

 

芸術と文化の特別な場所を目指して、2014年にオープンしたルイ・ヴィトン財団は、その後力強い企画を次々と展開しています。

 

 

2016年10月22日から2017年3月5日までの Chtchoukine の展覧会では、モスクワのプーシキン美術館とセント・ペテルスブルグの美術館にある作品が一堂に集められていました。

約4か月強の間に120万人の人が見学に訪れました。

 

現在進行中のアフリカ展もなかなかの力作で、Jean Pigozzi が生涯かけて集めてきた北アフリカの美術作品が展示されています。

 

Pigozzi は64歳でまだ現存するひとですが、一風変わった生き方をしている人で、ご存知ない方もいるのではないかと思います。

 

SIMCAという車をご存知でしょうか?

 

もう今はなくなってしまいましたが、フランスで一世を風靡した車です。

このSIMCAを創設したのがこのPigozzi の父親です。

 

彼は当然親の後を継ぐはめになっていたのでしょうが、ハーバード大学へ行ってしまい、そうこうしているうちに、SIMCA自身が買収劇でなくなってしまいました。

 

彼は親の事業を継ぐこともなく一生、彼自身の言葉によれば、「ほっつき歩いて生きてきた」ということです。

 

彼は子供のころからものを集めるのが好きで、小さいころは海岸で小石を拾ってきて集めていたということです。

 

それから大人になって飛行機の中で出してくれるお酒の小瓶や、切手や車を集めたらしいですね。

 

アフリカの美術品のコレクションについては彼はこだわりがあって次のように言っています。

 

「まずブラックアフリカの芸術家であること。次にアフリカで生活してアフリカで制作をしていること。そして、美術学校の教育あるいはルノワールやピカソといって西洋の芸術家の作品を見ることで毒されていないアフリカの芸術家の作品だけを集めているんだ。だからアフリカから出てしまった芸術家や北アフリカの芸術家の作品には興味ないんだ。だから僕のコレクションの芸術家は99%が正式の芸術家の訓練を受けていない人で、彼らのインスピレーションは、彼らの土着のカルチュア―や日常生活から来ている。」

 

 「僕はやっぱり出来の悪い男なんですよ。」

 と笑うJean Pigozziはなかなかおっとりした人で、こんなエピソードがあります。

友人の芸術家Basquiat が電話をかけてきました。

「俺は、Comme des Garçon の背広がほしいから、今からおれのアトリエに来てなにか一枚買ってくれ」

Pigozziはアトリエにのこのこ出かけて行きます。

結局そこでコピーした紙がいろいろと張り付けてあるうえに絵の具が塗ってある作品を買ったのですが、本音では「こんなものに僕は1000ドルも出すんだ」と腹の中で思っていたそうです。

 

しかし、その作品が今では3000万ドル以上もするようになりました。

ジャン=ミシェル・バスキアは、この出来事の一年後にアンディ=ウォーホールと知り合い意気投合、ヘロインのオーバードーズで亡くなる27歳まで、素晴らしい作品を遺していきました。

 

ルイ・ヴィトン財団のスペースを埋め尽くすだけの作品を改修したにもかかわらず、Jean Pigozziは一度たりとも投機心で作品を買ったことはないということです。

 

さて、ルイ・ヴィトン財団では、このアフリカ展が終わると、10月からニューヨーク現代美術館の作品展がスタートします。

MOMAの作品が200点ほど展示され、ルイ・ヴィトン財団だからみられる美術品もたくさんあります。

 

タイトルは、「現代的であること:パリのニューヨーク現代美術館」というものです。

 

期間は、2017年10月11日~2018年3月5日。

 

ニューヨーク現代美術館の所蔵の作品の歴史をたどりながら、参観者に現代美術を理解してもらい鑑賞してもらうことが一つのテーマになっています。

 

セザンヌの象徴的な作品から栗田穣崇の作品に至るまで、一階から最上階の道のりにその流れがわかるように考えて展示されるということです。

 

同時に、ニューヨーク現代美術館所蔵のMOMAの誕生から現在までの歴史と、MOMAで所蔵されている作品の制作された時の状況を示す資料が展示されます。

 

これらのうちには、今までほとんど展示されたことのない資料もたくさん入っているということです。

 

今回の展示で初めてフランスで展示される作品としては次のようなものがあります。

 

Identical Twins (Constantin Brancusi)

Roselle, New jersey (Diane Arbus)

Les Boîtes de soupe Campbelle (Andy Warhol)

Tomb (Philip Guston)

144 Lead Square (Carl Andre) 等々

 

これからますます楽しみですね。

 

*フランスのアート・マネジメントの現地視察をご希望の方は、お問い合わせください。

 

テーマ:ルイ・ヴィトン財団、ニューヨーク現代美術館、アート・マネジメント