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ダ・ヴィンチを手に入れる最後のチャンス?クリスティーズ競売情報

2017年10月25日(水) 

 

ルネッサンスの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチの現存する絵画作品は数少なく、現時点で15点と言われています。

 

現在はただ1つの作品を除いてすべて美術館に保存されています。

 

その唯一つ、個人所有の作品が、2017年11月15日にニューヨークのChristie's で競売にかけられます。

 

それが“ダ・ヴィンチのキリスト”、ラテン名で “Salvatore Mundi ”という作品です。

 

 

 “Salvatore Mundi ”は実に不思議な歴史を持っています。

 

この絵の最初の公式記録は、イギリスのチャールズ1世(1600-1649)のコレクションとしてです。

 

おそらくグリーンビッチ宮殿のHenriette Marie de France (ルイ13世の妹)の部屋に飾られていたのではないか、彼女がそれまではフランスの宮廷に属していたこの絵をイギリスの宮廷に持ち込んだのだろうと言われています。

 

 

その後、この絵は息子のチャールズ2世の遺産相続の時に遺産の中に入っていました。

 

1763年、バッキンガムの公爵の庶子Charles Herbert Sheffield が競売にかけた時にこの絵は再び姿を現します。

 

前年には彼は自分の住居を王様のジョージ3世に売り払っていますが、それが今日イギリス女王が住んでいるバッキンガム宮殿です。

 

 

その後、この絵が公衆の面前に姿を現すのは1900年。

 

実業家 Francis Cook のCharles Robinson によって買われた時です。

 

当時は、この絵はダ・ヴィンチの弟子の一人である Bernardino Luini の作品だと思われていました。

 

そして再び話題になったのが、1958年のロンドンです。

Sotheby's でイギリスの実業家のコレクションがオークションにかけられた時にこのダ・ヴィンチの絵が出現します。

 

その当時はダ・ヴィンチの作品であるということがはっきりしておらず、45ポンドで競り落とされています。現在の500ユーロくらいです。

 

 

それから約50年後の2005年、アメリカ人の遺産相続の時に地方のオークションにかけられた時に再びダ・ヴィンチの絵が現れます。

 

この時にはニューヨークのコレクターが1万ドル出して競り落としています。

 

これを競り落としたのは2人のコレクターなのですが、彼らはなんとしてもこれがダ・ヴィンチの作品であると証明すべく、この作品をニューヨーク大学教授の Dianne Dwyer Modestini に依頼します。

 

 

既に修復のために塗られていたニスなどを洗い落として慎重に検証を続け、6年後にこの絵はまぎれもなくダ・ヴィンチの素晴らしい作品であることが確信とともに浮かび上がってきたのです。

 

 

こうして発見されたダ・ヴィンチのキリストは、2011年に、ダ・ヴィンチがミラノにいた時に描いた作品と共にロンドンのナショナル・ギャラリーで展示されました。

 

 

この絵にまつわるエピソードはまだほかにもたくさんあります。

 

2013年には、Sotheby's がプライベートでオーガナイズしたオークションで7500万から8000万ドルで売られたといわれています。

 

落札したのは世界中の数多くの自由港を制覇している Yves Bouvier なのですが、彼はその後まもなく12750万ドルでロシアの大金持ちの Dmitry Rybolovlev に売っているのです。Rybolovlev はモナコのサッカーチームのオーナーとして有名ですね。

 

現在Dmitry Rybolovlev はYves Bouvier が7500万から8000万ドルで買ったものを自分に12750万ドルで売りつけるのはけしからんと言って裁判に訴えています。この法廷闘争はまだ続いていますね。

 

このRybolovlev はモナコの司法大臣との関係が問題となりスキャンダルを引き起こしている人物です。パームビーチの家を買い取った時にも騒ぎを引き起こしていますが、その家を売ったのが、将来アメリカの大統領となるトランプです。

 

 

これくらい話題が豊富ですと、11月15日のオークションもきっと何か起こりそうな気もしますね。

 

100億円はくだらないという噂になっています。

 

 

レオナルド・ダ・ヴィンチがフランスのアンボワーズで亡くなったのが1519年、今から約500年前です。

 

作品の数もそんなに多くないにも関わらず、死後500年間常にメディアの話題になるという不思議な人物がレオナルド・ダ・ヴィンチといえますね。

 

 

イギリスの新聞ガーディアンが、そのあたりをうまくこう表現しています。

 

「レオナルド・ダ・ビンチは民衆の心の中の世界では、あのロード・オブ・ザ・リングの中の魔術師Gandalf と Albert Einstein の間に位置しているのだ。 彼は単なる天才ではなく、奇跡を引き起こす男なのだ。 」

 

 

 

テーマ:レオナルドダヴィンチ、競売、クリスティーズ