総合マネジメント事務所エスパスミューズの公式ブログ


総合マネジメント事務所エスパスミューズの公式ブログ. 詳細はこちら.


小久保総合研究所

コクボコミュニケーション

Voici la France

Voici le Japon

グローバル・クリエイターズ

GCMC Espace MUSE



Pernod RicardのCarte Blanche【白紙委任】

2017年07月18日(火) 

 

Pernod Ricard はワインと酒類の分野で世界第二位の製造販売業者です。

この会社は、昔からサステイナブルの運動と文化芸術の分野でのメセナに活躍してきました。

有名なポンピドーセンターのメセナとしても良く知られています。ポンピドーセンターのテラスには、 Pernod Ricard 創設者のPaul Ricard の名前が付けられています。

 

 

Pernod Ricard は42年来、毎年Carte Blanche【白紙委任】というキャンペーンをやっています。

 

毎年話題となるのは、会社の年次報告書がアーティストの作品で飾られることです。

 

今年はそのCarte Blanche【白紙委任】にドイツの肖像写真家の Martin Schoeller が選ばれていました。

Martin Schoeller はドイツ生まれの写真家で、有名な写真家のカップルBernd, Hilla Becher の影響を強く受けた人です。

その後 Annie Leibovitz の助手を数年間勤めてから独立しています。

 

 

彼の作品は何の飾り気もない自然な肖像なのですが、そこには残酷なほどの精確があり、皺の一つも欠陥も隠されることなく、顔に現れた疲れや倦怠さえもが一つの映像の芸術となっています。

 

彼の「クローズアップ」は見る人々を、だれかとの出会いに導いてゆきます。

それは有名人かもしれないし、どこにもいるありふれた人かもしれません。あるいは世界的なリーダーであるかもしれないし、どこかの原住民かもしれません。ホームレスかもしれないし映画スターかもしれません。

 

あれだけ自分のイメージやコミュニケーションをコントロールしていたオバマも Martin Schoeller には写真を撮らせています。

 

 

今回のPernod Ricard のCarte Blanche【白紙委任】では、Martin Schoeller は社員たちの肖像画を撮影しました。

Pernod Ricard の世界中にある87の支社で働く多様な文化の人々の肖像画を撮ったのです。

 

 

 Martin Schoeller は言います。

 

 私はいつも顔というものに引き付けられてきたのです。顔を見て一体その人について何がわかるのでしょうか?誠実な表情というのはどういうことでしょうか?写真家というものは誰かの魂を表現することができるものでしょうか?共感的な表情とは何でしょうか?私は「クローズアップ」はもっとも純粋な肖像といえると思っています。そこには親密なアプローチがあり、幾多の質問を呈するからです。全てが顔について提示されています。その他のものは何もありません。社会的な地位といったものを示すものは何もありません。すべての人を全く同じやり方で写真にとっています。私は比較するように勧めています。有名人であるということが一体何なのか考えてみることを勧めているのです。価値というものや誠実であるということについてもです。

 

今回の計画では、私は選ばれた人々の興奮を感じました。彼らは選ばれたことに幸福を感じているのです。計画に参加することに幸福を感じていました。同時に少し不安で心配顔でもありました。また非常に強い印象を受けてもいました。彼らに話しかけることで、彼らは次第にリラックスしてきました。私は今度の経験が良かったと思ってくれていることを望みます。彼らのおかげで私はお酒造りについてずいぶん多くのことを学びました。彼らが自分の仕事あるいは自分たちのブランドについて語る時の情熱をいいなあと思いました。私ももののわかった消費者になったのですよ。

 

 

Pernod Ricard の経営者たちは、次のように考えています。

 

我々がメッセージとして考えているのは常にヒューマンです。 Martin Schoeller は私たちPernod Ricard のために18枚の作品を作ってくれました。それらは非常に的確で強いものです。

 

彼はとても自然なPernod Ricardの 顔を肖像画にしてくれたのです。私たちのサインが示すように convivialité  (打ち解けた雰囲気や温かい雰囲気)のクリエーターであるということは、要するに、それは自分たちが言うこと為すことにおいて、他に対して、自分自身であること、誠実でありオープンであることです。 Convivialité 、それは分かち合った一時の真実です。それはありのままの自分を打ち出すように、形式や建前のない、中身であり本物であるということです。同じ光、同じ枠組み、そして同じアングルで、Martin Schoeller は一人一人の社員たちの人間的豊かさというものを、彼の不思議と深いまなざしの中からくみ取ることで明らかにしたのです。彼らは補い合い、異なり、呼びかけ、問射かけます。そしてわたくしたちは彼らの一人一人の中に自分を見出すのです。なぜならばこの真実の時間が私たちにインスピレーションを与えるからです。彼らは、「Pernod Ricard によるインスピレーションを呼び起こすアクション」の顔を構成しているのです。

 

今度のプロジェクトでわたくしたちのグループは本物であるというイメージで大いに得るものがあります。なぜならば Martin Schoeller は本物である人々の賛歌をしたのです。こうしてわたくしたちはこれまでの42年間、私たちの会社の年次報告書をアーティストに与えた白紙委任の作品たちで飾ってきました。そして8年前から私たちは、本質に戻ることを決めたのです。つまり日々私たちグループの成功を形作っている男性であり女性である普通の社員に戻ることです。私たちの力、それは彼らなのです。 Convivialité のクリエーターである18500人の社員たち、それが私たちグループのサインを形成しているのです。 Martin Schoeller は彼を現代写真家の第一人者にした彼のスタイルと技術に忠実でありながら、私たちのキャンペーンを実現してくれました。

 

彼は私たちの社員を、ありのままにそのカルチャーの多様性から一人一人の性格やその強さそして弱さといったものを実に見事にとらえてくれました。それは非常に強烈なキャンペーンです。本物であり単純であることほど強いものはないのです。私たちは宣伝の美学の中にはいません。多様性があると同時にただ一つ良いといえる私たちのアイデンティティーの真実の中にいるのです。それは私たちグループの真実です。それは私たちの社員の一人一人の真実です。謙虚さと断固たる決意が結び合わさった時にそれが実現するのです。

 

 

今回のキャンペーンの作品は、11月9日から12日まで開かれる Grand Palais での写真のサロン Paris Photo の Pernod Ricard のスタンドで見ることができます。

 

 

 

 

テーマ:Pernod Ricard, Martin Schoeller, 白紙委任