第57回ヴェネチア・ビエンナーレ×ムラノガラス|アート|クリエイティブ・アイディアノート―クリエイティブに関わるすべての人のためのアイディア帳

第57回ヴェネチア・ビエンナーレ×ムラノガラス

第57回ヴェネチア・ビエンナーレが始まりました。期間は、5月13日~11月26日までです。

 

今年の話題は?

今年の話題は、ヴェネチアの島の一つ、ムラノで展開されるイメージ、パフォーマンス、プロダクションが混然一体となったガラス細工の企画です。

ご存知のように、ムラノのガラス細工は世界的に有名です。専門家はムラノのガラス細工ではなくて、ヴェネチアガラス細工だと正すかもしれません。

 

ガラス細工の町ムラノの歴史

ムラノはヴェネチア本島の北東、マラーニ運河にある住民6000人くらいの小さな島です。この町の歴史は1201年にヴェネチアの上院がガラス細工師たちに、ムラノの島に工房を作るように強制したことから始まったといえましょう。

当時のヴェネチアの町では、火事が何度も起こっていました。その理由の一つが、ガラス細工の工房から飛び散る火が原因だったのです。住民たちの不安が募り、ヴェネチアの上院はガラス細工師たちにムラノで仕事をするように命令します。

 

こうして、ガラス細工の町ムラノが誕生しました。

 

それと同時に、閉ざされた空間という地理的な条件のおかげで、ムラノのガラス細工の技術の秘密がしっかりと守られ、伝承されていったのでした。

 

次第にムラノガラスの名声は、ヨーロッパはもちろんコンスタンチノープルにまで響き渡っていきます。当時の王様たちはヴェネチアに来ればムラノに立ち寄り、食器などのガラス製品を注文していったものでした。

 

ムラノガラスの製法の秘密を守るため、1275年には上院はガラス細工の材料はもちろんのこと、ガラスの破片も持ち出すことを禁止しています。

17世紀にルイ14世が数人のムラノのガラス細工師を引き抜くことに成功した時には、ヴェネチア共和国は彼らを暗殺するために殺し屋を雇ったといわれています。

 

そんなガラス細工と共に発展してきた歴史あるムラノの町を舞台に、第57回ヴェネチア・ビエンナーレが開催されています。

 

 

ヴェネチア・ビエンナーレ×ムラノの見どころ

今年は、フランスの若いガラス細工師の Loris Gréaud が ”The Unplayed Notes" というテーマで、もう使われなくなっていたガラス細工工房に再び火をともして、工房を目覚めさせるとともに、工房そのものが一幅の絵画となるような企画をやっています。

再びともされた火の燃えるリズムにしたがって、ガラス細工の材料が形を成し、固まり、破壊され、窯の火からは煙が舞い上がる-。

それはまるで、11月に再び、そして永遠に火が消されるまで、工房自身が夢を見て、神秘的なバレーを踊っているかのようです。それは感動以上に私たちに瞑想をさせるものがあるといえましょう。

Fondation Giorgio Cini では、イタリアの有名な細工師 Ettore Sottsass の生誕100年を記念して、"The Glass" というテーマで1947年~2007年の間に制作された200点の作品が展示されています。(こちらは7月30日まで。)

建築士Carlo Scarpa の作になるNegozio Olivetti では、フランスのガラス細工師Charles Zana の作品が60点展示されています。(こちらは8月20日まで。)

ここには、Ettore Sottsass が1957年から1970年の間に制作した珍しい作品も展示されています。

 

またビエンナーレの開催中、ムラノの島では素敵な講演がいくつもあり、何の目的もなくぶらぶらと散策して人生を洗濯をするのにもぴったりです。

 

時間とお小遣いに余裕のある人は、ぜひこの機会に旅行を計画なさってはいかがでしょうか?

 

 

テーマ:ヴェネチア・ビエンナーレ、ムラノ、ガラス細工




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